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カナダでアートに没頭する/クレアモント高校 – Claremont’s Focus on Fine Arts・FOFA

カナダの高校でアートの専門学校へ

ブリティッシュコロンビア州バンクーバー島の教育委員会、サーニッチ教育区(Saanich Schools)のクレアモント高校(Claremont Secondary School)で行われている、芸術科目(ファインアート)に特化したプログラムのご紹介です。

プログラムの特長

クレアモント高校の Claremont’s Focus on Fine Arts(FOFA)は、いわば公立高校の枠内に設けられた、芸術科目(ファインアート)の専門学校です。
各分野の専門講師による質の高い指導が提供されるとともに、学生がそれぞれの「美」を表現するための多くの機会が与えられます。
「ダンス」「ドラマ(演劇)」「映像」「音楽」「ミュージカル」「舞台美術」「美術」「写真」と幅広い分野に開かれており、一点を追求することも、複数分野を学ぶことも推奨されています。美術コースで40単位以上を修了した学生には、総合的な美術コースを修めた証明書として「FOFA Certificate」が授与されます。
高校に通いながら、良い指導者と、高め合う仲間とともに、アートに没頭してみませんか。

カリキュラム・単位 – Curriculum/Credits

ダンス – Dance

地区最大のダンスプログラムで、初級(経験問わず)、中級(目安として1~4年の経験者など)、上級クラス(5年以上の経験者など)のレベル分けあり。
さまざまなダンス・スタイル(ジャズダンス、タップダンス、ヒップホップ、リリカル、コンテンポラリー、ボリウッド)のスキルと振り付けを学ぶことができ、カリキュラムに沿った指導により、テクニック、リハーサル、パフォーマンススキルの向上を目指す。
中級、上級の技術を持ち、上達への意欲があり、意識を高く持って練習に励む環境に身を置きたい学生には、1学年単位でレッスンするリニアコースも開かれている。
学期末の一般公開ステージ「ナイト・オブ・ダンス」では、各クラスがそれぞれ5演目以上の作品を演じる。

ドラマ(演劇) – Drama

  • 学期単位基礎コース(公開パフォーマンスなし、4単位)
    経験を問わない。即興、脚本による演技、キャラクター描写、ロールワークなどの演劇に関する学びを通して、想像力、創造性、革新性、協同性を育むプログラム。
  • 学年単位集中コース(公開パフォーマンスあり、最大8単位)
    演劇や演技に情熱を持ち、真剣に学ぼうとする学生が対象。演劇レベルに応じた1~4単位と、選択科目としての4単位が与えられる。演劇スキル、パフォーマンススキル、演劇の歴史、劇作と演出、映画での演技などの学びとともに、一般公開される長編作品を制作、公演する。積極的かつ意欲的な取り組みが求められる。
  • 監督/脚本家コース
    脚本執筆と演出を学ぶことを通して、演劇への理解を発展させるプログラム。ストーリ―や世界観、視点を共有するための脚本と演出を理論的に構築し、作品で実践することによって、研究成果を聴衆とともに確認することができる。

映像 – Film and Television

  • レベル1
    映画やテレビ番組を制作するために必要な知識、スキル、姿勢を学ぶとともに、演技、脚本と演出、制作などを実践する。様々な視点で業界を調査、分析する機会となり、映画やテレビが社会に与える影響や、この業界で働く多様な職種について知ることができるため、映画およびテレビ業界でのキャリアを検討している学生に最適。
  • レベル
    レベル1で基礎を身につけた学生を対象にした応用コースで、知識やスキルをさらに磨き、プロジェクトとして校内で公開される動画作品を制作する。これは問題解決能力や創造性を伸ばす機会となり、自主的に、高い目標を設定して取り組むことが求められる。

音楽 – Music

  • コンサートバンド
    大規模なアンサンブルに参加し、ポピュラー、マーチ、クラシック、ジャズなどのさまざまなスタイル・ジャンルの音楽を演奏することができる。グループ練習により演奏技術を学び、実践の場としては年間を通じて多くのパフォーマンスの機会が与えられる。
  • ジャズバンド
    コンサートバンドの延長として提供される器楽音楽クラス。コンサートバンドで学んだスキルをもとに、高度なシンコペーションや即興演奏、ソロ演奏の技術を身につけ、様々なスタイルのジャズ演奏に適応させる。
    楽曲はブルース、ロック、ラテン、ファンクから選択され、楽器はサックス、トランペット、トロンボーン、ピアノ、ギター、ベース、ドラムに限定される。
    多くの演奏の機会があり、校内、地域、ジャズフェスティバルに加えて、演奏旅行が企画されることもある。
  • ミュージカルシアターオーケストラ
    ミュージカルにオーケストラとして参加する。作品で演奏される音楽にあわせて、演奏に必要なスキルを学ぶ。楽器に習熟している学生が対象。
  • 声楽・合唱
    グループレッスンを通して、ポピュラー、ブロードウェイ、クラシック、ジャズなどのさまざまなスタイル・ジャンルの音楽に触れ、練習とパフォーマンスを通して理解を深める。
    初心者から上級者まで受け入れており、音楽の知識を学ぶとともに、個別に技術を伸ばすことができる。また、グループでハーモニーとブレンドをもって歌う技術も磨く。
    実践の場としては、年間を通じて多くのパフォーマンスの機会が与えられる。
  • ギター
    ギターの基礎を学ぶクラス。ギターを通じて音楽についての一般的な知識を得るとともに、基本的な演奏テクニックを身につける。
    単元としては、コード、指弾き、耳のトレーニング、作曲など。
    ギター経験者は、基礎を学ぶ学生たちの間でリーダーシップを発揮し、より高いレベルで個人的、自主的に技術を磨くというスタンスで受講することができる。
  • 音楽制作 レベル1
    デジタル・オーディオ・ワークスペース(DAWS)での音楽制作を学ぶ。歴史や文化、音楽理論、テクノロジーを学び、その知識を活用して音楽作品を制作するとともに、グループワークとして音楽が社会にもたらす影響を探求するなど、音楽への理解を深める。
    単元としては、音楽のジャンルと歴史、サウンドの要素、作曲、音楽業界倫理など。
    繰り返しの受講も可。
  • 音楽制作 レベル2
    レベル1で基礎を身につけた学生を対象にした応用コースで、より深い学びと実践、また、音楽業界について知る機会を提供する。
    単元としては、音楽理論、コード進行とボイシング、DAWS、科学とサウンドなど。
    レベル1と同様のプロジェクトを使用しつつ、より科学的かつ効果的な録音、個人でのより深い探求をもって、音楽を制作することが求められる。

ミュージカル – Musical Theatre

初心者からトリプルスレット(歌、ダンス、演技すべてをこなす俳優)まで、あらゆるレベルの学生を対象に、パフォーマンススキルを学び、成長させる機会を提供する。
学生は音楽、ダンス、演技、劇団の一員としての姿勢についての指導を受けるとともに、年間を通じて全員が出演する長編ミュージカル作品を完成させ(配役はオーディションで選ばれる)、年度末の5月に上演する。
ミュージカルにオーケストラとして参加する枠もあり、作品で演奏される音楽にあわせて、演奏に必要なスキルを学ぶ。楽器に習熟している学生が対象。

舞台美術 – Stagecraft

演劇作品の制作に関わる実践的なアートコース。
デザイン(照明、音響、セット、小道具、衣装)、観客サービス(フロント・オブ・ハウス/客席業務、マーケティング)、制作(ステージ管理、ボードオペレーター/音響・照明操作など)から学ぶことができる。
また、5月に上演されるミュージカルの制作チームの一員として活動し、演劇制作において直面する課題に取り組んだり、動きや音、言語を用いてより美しい演出を探求することを通して、創造性と協同性が育まれることが期待される。

美術 - Visual Arts

  • 基礎コース(10、11年生)
    デザインの要素と原則、美的意識、問題解決などのデザインの基礎知識や、デッサン、絵画、版画、彫刻、陶芸の基本的な技術を学ぶ。
    11年生クラスでは、鉛筆、インク、木炭、パステル、アクリル、コラージュ、水彩、油彩などの技術・メディアを比較したり、巨匠の作品の研究や、自身の作品の分析なども行う。
    後半のセメスターでは、絵画やデッサンに重点を置いたクラスが開講される。
  • 上級コース・自主制作(12年生)
    アート制作の経験は問わず、興味があれば参加可能。
    デッサン、絵画、彫刻を主に取り上げ、現代のトレンドも組み込まれた学びと技術的探究を通じて、学生が個人のスタイルに合ったいずれかのジャンルを選び、集中して学ぶ機会が与えられる。
    後半のセメスターでは、特に美術に取り組みたい学生を対象に、個人的な興味の追求やポートフォリオのための作品として、テーマを設定し、統一された作品群を自主制作する機会を提供する。

写真 - Photography

写真について掘り下げて学ぶコース。
単元は初期の写真プリント手法、35㎜カメラ、暗室を用いる白黒フィルムの現像手順、デジタル写真など。
*デジタルカメラといくらかの消耗品、および印刷費を用意する必要あり
(フィルムカメラはクラスのものを使用)

取得できる単位 – Credits

すべての科目で、BC州の高校卒業要件にかなう単位として、1セメスターのクラスで4単位、リニアクラス(2セメスター)で8単位を取得することができます。
また、一部の下級生の科目を除き、各分野の単位はFOFAでの芸術教育卒業資格(FOFA Certificate)にかなう芸術単位として合算されます。

プログラムの体制・施設

体制 – Instructors

FOFAでは、各分野を専門とする教師が配置され、かつ、教師が関連分野にまたがって指導にあたることで、複数分野で連携するプロジェクト(ミュージカルの制作から公演までにはミュージカル、舞台美術、音楽分野が連携)も運営されています。
美術に関する知識と鑑賞眼を養うための学びと、技術的な指導とともに、磨き上げた「美」を表現するための発表の機会を提供しています。

使用する施設 – Facilities

FOFAのシアターは、ダンスや演劇、ミュージカルの練習および公演、舞台美術の学びと訓練のために用いられます。また、映像制作のための機材や施設、音楽室、美術室など、各分野において十分な設備が整えられています。

費用・参加要件 – Fee & Requirements

  • プログラム参加費は無料(消耗品費などが必要なクラスあり)
  • サーニッチ教育区(Saanich Schools)クレアモント高校に所属する学生であること
  • 9~12年生が対象
  • リニアクラスへの参加については、申し込みと参加要件の審査を経る必要あり
  • レベル1、2に分けられているクラスは、順に受講する必要あり

留学生へのサポート体制 – Support

クレアモント高校では、インターナショナル・スクールアシスタントに加え、インターナショナルアドバイザーが留学生のサポートを行います。また、留学生向けのオリエンテーションや学内ツアー、定期的なランチミーティングが行われるほか、カナディアンロッキーなどへの旅行も企画されます。

リソース – Resource

今回の記事を作成する際に、参考にした情報源をご案内します(英語)。
興味のある方、最新情報を確認したい方は是非、参考にしてみてください。

教育委員会 – Board of Education

留学費用などに関しては、こちらの教育委員会の紹介ページをご覧ください。

https://www.canada-schools.site/saanich-isp/

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