新学期スタート
2022年2月。後期がスタートしました。カナダの高校の学年度は9月からスタートして、翌年の6月まで。9月から1月までが前期。2月から6月までが後期になります。つまり入学時期も基本的には年に2回あります(9月と2月)。1月末から昨日にかけて、当センターからも約10人の高校生が後期入学に合わせて渡航しました。
皆さん、カナダへの長旅お疲れ様でした。一人で飛行機に乗り、カナダ入国、ビザ発給、乗り換えが必要だった方もいると思います。今回は到着時のPCR検査、結果が出るまでの自己隔離もありましたね。不安と緊張の中での1つ1つの「体験」が、あなたの「経験」としてこれからの財産になりますよ。
そして、カナダに到着したということは、これからカナダでの新しい生活が始まります。日本で家族と暮らす普段の生活とは違い、新しい街、ホストファミリー、学校、先生、友達との生活、しかも全て英語という新しいものづくめです。これだけ新しいものが続くと、どれだけ楽しくても、ストレスになることも出てくるでしょう。それは当然のことです。思っていたことと違うと感じることもあれば、思ってたよりも良いということもあるでしょう。そんなあなたにお伝えしたことは。カナダでの生活が始まってすぐのタイミングで大事なことは、焦らないことです。
えっ?そんな簡単なこと?
と思ったかも知れませんね。そうなんです。こんなシンプルなことですがとても大切です。
- ホストファミリーと仲良くならないといけない。
- 英語が上達しないといけない
- カナダ人の友達を作らないといけない
- 今すぐ留学の成果を出さないといけない。
- I should ...
- I must ...
- I have to ...
- I need to...
- などなど
まずはしっかり時差ボケを治してカナダの時間に体を調整して、早寝早起きができるような良いライフスタイルを心がけましょう。夜眠れないとスマホを見始めて、逆に眠れなくなり、朝起きれなくなることあります。体が疲れていると周りで起きる出来事をネガティブに受け止めがちになります。カナダでの高校生活では良いこともあれば嫌だなと感じることもあるでしょう。そのどちらも留学です。良いことは楽しんで、嫌なことは学びに変える。そのためには強い気持ち、いや強くなくてもいい、疲れていない心や気持ちが大切です。そしてそれはまず身体が元気なところからやってきますので、まずは焦らずに良いライフスタイルで過ごせるようにすることを心がけてください。
新しい生活は新しい習慣の始まり
そして新しい生活が始まると、人は自然に日常の中で新しい習慣を作り出します。それは意識的に作ることもあれば、無意識に始めて習慣化してしまうものもあるでしょう。そして、良い習慣もあれば、悪い習慣もあるでしょう。
無意識に作り上げる習慣というのは大抵良くない習慣です。それはなぜかと言うと、人は日常生活の中で起こったストレスやネガティブな出来事を補うために無意識に自分にご褒美やそのストレスを発散するために、その場で簡単に得られる快楽を求めます。
- 学校で嫌なことがあったからお菓子やスイーツを食べる
- 暇だからゲームをする、SNSで日本の友達とやり取りをする。
- 英語がわからないから、日本語の Youtubeを見て笑う。
- などなど
誤解しないでくださいね。これらのことをすることは悪いことではないです。でも何かを紛らわすためにやり始めると中毒のようにやめられなくなってしまうのです。ゲームやスマホのやりすぎで留学が失敗するなんて、これから行く子や到着したばかりの子、そのご家族は想像できないかも知れないですね。あり得るのです。
もちろん子供だけじゃなくて大人も同じです。会社で嫌なことがあったから「酒飲まないとやってられるかい!」「タバコ吸わないと落ち着かない。」という方もいるでしょう。つまりストレスや嫌なことがあったときに、人は無意識に目の前にある簡単な快楽で紛らわせてしまいます。これを英語で、 Instant gratification と言います。
こんな言葉があります。
人が習慣を作り、習慣が人を作る。
留学生活が始まった今のタイミング、そして現在留学中の方は新学期が始まる今のタイミングで改めて日常の生活の中で、自分にとってプラスになっている習慣とマイナスになっている習慣を見直してみると良いと思います。
自分にとってプラスになる習慣を意識的に始めてみよう
今日の記事では、これからカナダでの生活をスタートさせた皆さんに是非始めて欲しい小さくて簡単な習慣を3つご紹介します。小さくて簡単というところがポイントです。 なぜか? 答えは簡単です。継続できないと意味がないからです。今日ご紹介する3つの習慣はこちらです。
- ベッドメイキング
- ジャーナル(記録)
- ホストファミリーや友達、先生との会話の準備
ベッドメイキング
ベッドメイキングってなに?と思われた方もいらっしゃるかも知れませんね。簡単に言うと、使ったベッドをきちんと綺麗に戻そうということです。ホテルに泊まるとベッドは綺麗になってますよね。朝起きたら自分が使ったベッドをまるでホテルのベッドのように綺麗にする。これがベッドメイキング。なんでこれが留学生活でプラスになるの???と不思議に思うかも知れませんが、その答えはシンプル。
朝起きて一番最初に、何かを丁寧に綺麗に行うということです。それだけで気分が良いですし、何か1つ綺麗に丁寧にやると、そこから次のステップも1つ1つ丁寧にやろうという気持ちになれますよね。
学校が終わって家に帰ってきた時に、ベッドがぐちゃぐちゃになっているよりも、まるでホテルに戻ってきた時のように綺麗になっていた方が良いですよね。もちろん、ホストファミリーにも印象が良いです。
朝起きて、丁寧にベッドメイキングを行う。これが留学という限られた日々の1日を丁寧に過ごす最初の一歩。儀式のようなものです。それから机の上や身の回りを片付けて、学校の準備、授業の準備、身なりの準備、朝ごはんの準備、大切な1日を丁寧にスタートを切ることで良い1日が過ごせるでしょう。この習慣で1年間過ごした学生さんと、その反対の朝起きてベッドも部屋もぐちゃぐちゃで、時間に追われて、遅刻しないように家を飛び出していく学生さんでは、1年間の積み上げの差はとても大きなものになりますよ。1日の中のほんの小さな違いが1年、2年、5年、10年と積み上げられると、将来の社会的地位や収入、幸せというもので大きな差になる。それが習慣の力です。習慣の力は歳を取れば取るほど実感しますが若き日々は取り戻すことができません。若い皆さんには知っておいて欲しいことです。
ジャーナル(日々の記録)
ジャーナルとは、あなたの日常で起きた出来事や、あなたが感じたこと、思ったことを記録していくノートです。本や映画、ドラマを見て自分のためになるなと思った言葉や先生やホストファミリー、友達の言葉など。あなたの心に留めておきたいことを書いていくノートです。日記とは少し違います。別に毎日書かなくても良いですし、書きたいと思った時に書いておくだけで良い。小さなノートや手帳に書いていけば大丈夫。英語で書くのも良いですし、日本語で書いてももちろんオーケー。自分の留学をドキュメンタリー番組にすると思って記録してみてください。誰に見せるわけでもない。自分が思ったことを思ったように書けば良い。どうしてあなたの留学を記録して欲しいかと言うと、その答えは簡単です。
記録する価値のある人生だからです。
記録する価値のある留学だからです。
例えば、カナダへ出発する日。ある留学生のジャーナルにはこんなことが書いてあるかも知れない・・・
「今、成田空港。友達と家族としばらくのお別れ。一人でカナダへ行く。めちゃめちゃ緊張している。大丈夫かな。でもやるしかない。」
「ホームステイ先に到着。カナダについた。学生ビザも取れた。入国管理のおじさんの言ってることがさっぱりわからなかったけど何とかここまできた。ホストマザー声でかい(笑)」
「今日は学校の初日だった。めちゃくちゃ緊張した。でもなんとか乗り切った。やっぱり英語がまだまだだな。頑張ろう。」
「映画スパイダーマンをみた。ベンおじさんの言葉。 With great power comes great responsibility. 偉大な力には大きな責任がついてくる。なんか名言のように聞こえる。」
こんなことでも良いのです。自分が思ったこと。感じたことを誰に見せるためでもなく、書いてみてください。1行だけでも良いし、書きたいときに書きたいだけ書けば良い。ルールを決めるのはあなた。あなたのジャーナルはこの先のあなたにとって必ずプラスになります。留学を終えて日本に帰ってくる飛行機の中でそのジャーナルを読んでみると、頑張った自分や成長した自分を感じられると思います。誰かに自分の経験を伝えるときや、アドバイスをする時にも役立ちます。
生まれて初めて一人で飛行機乗って外国に行くなんて凄いことを記録しなくてどうする!その経験を一生忘れないように、ジャーナルに書いておきましょう。
ジャーナルはスマホやパソコンではなく紙のノートに手書きでやりましょう。どうしてかというと、ジャーナルを書いて自分自身と向き合っているときはスマホから離れて欲しいからです。夜、スマホを見ながら時間を過ごすより、自分のジャーナルを見ながら過ごすことの方が健康的です。
会話の準備・ネタ探し
あなたに毎日やるように心がけて欲しいこと。 習慣にして欲しいこと。それはホストファミリーとの会話です。おしゃべりなファミリーもいれば、物静かなファミリーもいるかも知れません。留学生の方にもおしゃべりが好きな子や大人しい子もいるでしょう。高校留学においてはファミリーとの会話の中でカナダの文化やカナダの家庭の普通や当たり前を学んでいきます。もちろん英語も。だからこそホストファミリーとはできるだけ話をする時間を意識的に持って欲しいなと思います。慌てる必要はないです。少しずつで大丈夫。毎日顔を合わす人たちですから。ただ学校から帰ってきて、そのまま自分の部屋に直行して、ご飯に呼ばれたらダイニングへ行き、ご飯が終わったら自分の部屋へ戻っていくという習慣は作らないようにして欲しいのです。話すことがない。という方には、会話をするための準備を少ししてみるだけで変わるかも知れません。リビングルームを見回してみると、誰かの写真が貼ってませんか?本棚の中には本やDVDが並んでいませんか? リビングルームはその家に住む人の興味が集まっていたりします。家族の写真や音楽や本、こういったものを見てみるとそこに住む人たちの興味がなんとなくわかってきますよね。そして誰もが自分の好きなことについて話したいのです。だから、この写真の人は誰? 親戚?お友達? これはどこで撮ったの?と質問してみるのも良いでしょう。本棚があったら、「私にも読める本あるかな?」と聞いてみても良いですね。カナダの人はアイスホッケーが大好きです。もう1回言ってもいいかも知れません。カナダの人はアイスホッケーが大好きです。あなたもアイスホッケーに興味を持ってみて、一緒に試合を観たり、ルールを教えてもらったり、好きな選手の話を聞いたりしていると、次第に仲良くなって、地元のチームの応援に行こうとなるかも知れませんよね。これはよくある話です。
普段の生活の中でも、例えばバスの中で見かけた注意書きのようなものを写メしておいて、後からホストファミリーに、「これはなんて書いてあるの?」と質問してみてもよいでしょう。ホストファミリーや先生、友達は、あなたが日本から英語を学ぶためにカナダへ来ていることを知っています。だからあなたが英語に関して当たり前のことを聞いても大丈夫。そして教えてくれた人には、Thank you. ありがとうの言葉を忘れずに。そうやって少しずつホストファミリーと話す機会やトピックを増やして行って上手に良い関係を築いて行ってください。
最後に
今日の記事では、これから始まる新学期をきっかけに、充実した留学生活を過ごすために良い習慣作りを心がけて欲しいというお話をしました。小さなことからスタートしてください。簡単に出来ることからスタートしてください。そしてそれを継続していくと大きな違いになります。皆さんの留学生活が良いものになるように応援しています。