留学生でもカナダに住んでいればカナダの法律やルールを守る必要があります。英語を学びにいく留学生にとって、難しい法律用語で説明されてもわからないことが多いと思います。そこで今回の記事では、カナダに留学する未成年の学生が最低限知っておくべき大切なルール、法律をご紹介します。「知らなかった!」では済まないので是非最後までお読みください。特に今回の記事は未成年が知っておくべきことをご紹介します。
カナダの未成年の留学生が知っておくべき7つの重要な法律と法的ガイドライン
1. 法定年齢と保護者(後見人)要件
カナダの法定年齢は州によって18歳または19歳です(例:アルバータ州は18歳、ブリティッシュコロンビア州は19歳)。この年齢未満の未成年者は、カナダに後見人を持つ必要があります。後見人は留学する教育委員会、学校、またはホームステイ会社から提供されます。後見人の保護下にあることから、後見人への報告や、後見人から連絡への対応は未成年の留学生にとってとても大切になります。
各州の法定年齢
- 18歳で成人の州 - アルバータ州、マニトバ州、サスカチュワン州、オンタリオ州、ケベック州、プリンスエドワード島州
- 19歳で成人の州 - ブリティッシュコロンビア州、ノバスコシア州、ニューブランズウィック州、ニューファンドランド&ラブラドール州、その他4つの準州
2. 勤務制限
「高校留学をする留学生はアルバイトは出来ません。」未成年者は、学習許可証とカナダの労働法に基づいて許可されていない限り、働くことはできません。16歳から18歳の学生は、一部の州ではパートタイムで働ける場合がありますが、特定の規則や雇用者の許可が必要です。
留学エージェントからの補足。「お給料は要らない、ボランティアで良いから経験のために働きたい」という留学生の方が時々いらっしゃいますが、これも禁止されています。カナダ人がお金をもらって働く職業を留学生が無給で奪ってしまうということになるそうです。カナダ人の方も無給で参加するボランティアであれば、留学生も参加可能です。
3. 飲酒と喫煙に関する法律
飲酒の合法年齢は州によって18歳または19歳です。未成年者がアルコールを消費したり購入することは違法です。18歳または19歳未満(州による)の者に対するタバコや電子タバコの販売や購入は禁じられています。
留学エージェントからの補足。カナダの高校に通学している間に成人年齢を迎えても、通学中は学校からは未成年扱いになります。つまり未成年の学生と同様に、飲酒、喫煙、マリファナはルール違反になります。成人になっているので、国からは罰されないかも知れませんが、学校からは退学処分になることもあります。ご注意ください。
4. 学校出席義務
カナダの学校教育は、基本的に18歳になるまで、または Secondary School (高校)を卒業するまでが義務です。学生は指定された学校に通うか、州によって認められた家庭教育(ホームスクーリング)の規則に従う必要があります。
カナダには、不登校という概念がありません。学校に通う義務のある年齢の子供が学校に通っていないことは認められません。(またはホームスクーリングなどで家庭で教育を受けます。)学校へ通うことを大前提として学生ビザの発給を受けてカナダへ入国し滞在している留学生は、体調不良以外で学校に行かないことは出来ず、学校へ通えない場合は自国へ返すということになります。
5. ハラスメントおよびいじめに関する法律
カナダには学校での厳格ないじめ防止およびハラスメント防止ポリシーがあります。人種、性別、その他の要因に基づく差別や虐待は、懲戒処分や法的措置の対象になる可能性があります。
留学エージェントからの補足。カナダの高校はいじめなどの事実がわかった際に、とても厳しい罰則があります。留学生同士でもあり得ます。英語がよくわからず、気付かないうちに自分がいじめている側のグループに加入していたりすることがないように気をつけてください。
6. 未成年者の運転に関する法律
各州には段階的な運転免許システムがあります(例:オンタリオ州のG1/G2)。留学生は、自国の運転免許証がカナダで有効であるか、州の学習者免許証を取得する必要があります。新しい運転者に対する厳しい規則として、運転中のアルコールや薬物に対するゼロトレランスがあります。
留学エージェントからの補足。11年生(高校2年生)、12年生(高校3年生)になるとカナダ人のお友達で車で学校に通学する子も見かけるようになるかも知れません。卒業目的で長期留学をしている留学生から、「車の免許が取りたいです!」というお問い合わせをもらうことがあります。法律的には、免許証を取得可能な年齢になりますが、留学プログラムの規定で留学生の運転は禁止されていますので、高校生のうちは車の運転は禁止されていますのでご承知ください。
7. サイバー法およびプライバシー保護
他人に対して有害、攻撃的、またはプライベートな内容をインターネット上に投稿することは、カナダのサイバー法の下で刑事罰を受ける可能性があります。留学生は、他人の画像や情報を無断で共有する際にプライバシー法を遵守する必要があります。
ここ数年、海外で未成年をターゲットにした個人のプライバシーや性的な写真を言葉巧みに引き出しネット上に拡散させるという被害が出ています。ソーシャルメディアでご自身の名前や写真を発信している留学生の方もいらっしゃると思いますが、知らないうちに自分自身やお友達まで危険な状況に陥れているか分かりません。日本語で投稿していても即時に翻訳されて世界中の方に見られています。公開設定などを友達だけにするなどの工夫は大事になりますので覚えておいてください。