カナダについて学びながら、「政治」関連の英単語を覚えよう!今回は、カナダの政治の仕組みの解説を読みながら、関連英単語が振り仮名のようにしつこく出てきます。あなたに目指して欲しいのは、カナダに暮らす自分の意見を持った日本人。そのためにはカナダの仕組みを知る必要もありますよね。カナダでの生活の中で、日常的にニュースや新聞に触れたり、先生やホストファミリーとの会話で聞き取れる単語が増えるようになるといいですね。カナダの政治についての基礎知識を得ながら、英単語を覚えるという一石二鳥のブログ記事です!
1. カナダの政治システム:
カナダは立憲君主制と議会制民主主義を採用しています。
- 立憲君主制(Constitutional Monarchy)とは、カナダには君主(monarch / 現在はチャールズ3世国王)が国の元首として存在していますが、実際の政治権限はほとんど象徴的で、実際の政治権限は選挙で選ばれた政府にあります。
- 議会制民主主義(Parliamentary Democracy)とは、カナダの政府が国民によって選ばれる仕組みであり、議会(the House of Commons)で最も多くの議席を獲得した政党のリーダーが首相(Prime Minister)となり、政府のリーダーになります。
2. 政府の3つのレベル:
- 連邦政府(Federal Government):カナダ全体の国政を担当する政府で、首都オタワにあります。連邦政府は、防衛(defense)、移民(immigration)、外交政策(foreign policy)、貿易(trade)など、全国規模で重要な問題を担当します。
- 州政府・準州政府(Provincial/Territorial Government):カナダには10の州と3つの準州があり、それぞれの地域で教育(education)、医療(healthcare)、交通(transportation)などの地方行政を行います。州のリーダーは**州首相(Premiers / プレミア)**です。
- 地方政府(市町村政府)(Municipal Government):都市や町などの地方自治体で、市長が率いる地方政府は、都市計画(city planning)、公園(parks)、警察サービス(police services)などの問題を担当します。
3. 連邦政府の主要機関:
- 君主(国王または女王)Monarch(King or Queen):君主の役割は主に儀式的なもので、日常的な政治的決定には関与しませんが、政府の公式な手続きにおいて重要な役割を果たします(例:議会の開会など)。
- 総督(Governor General):総督は、カナダにおける君主の代理人であり、象徴的な役割を担っています。彼または彼女は、議会を開会したり、法律に王の承認(ロイヤルアセント)を与えたりする儀式的な役割を持っています。現在の第30代カナダ総督は、メアリーサイモンさん。カナダ史上初の先住民の総督です。
- カナダの議会(Parliament):カナダの議会は二院制で、**下院(House of Commons)と上院(Senate)**の2つの院があります。
- 下院(House of Commons):ここには、選挙で選ばれた議員である議会議員(MP: Members of Perliament)が集まります。政党の中で最も多くの議席を獲得した党が政府を形成し、その党のリーダーが首相(Prime Minister)となります。
- 上院(Senate):上院議員(Senator)は首相(Prime Ministry)によって任命され、カナダの地域を代表します。上院(Senate)の仕事は、下院(House of Commons)で通過した法案を審査し、改善案を提案することです。
- 首相(Prime Minister):首相は政府(party)のリーダーであり、カナダの行政のトップです。首相は、下院(House of Commons)で最も多くの議席を持つ政党のリーダーが務めます。
- 内閣(Cabinet):首相(Prime Minster)は内閣(cabinet)を構成するため、政党内の代表者を選びます。内閣メンバーは、それぞれ特定の分野(財務、保健、国防など)を担当します。
2024年12月現在、カナダの首相はジャスティン・トゥルドー。2015年に29代かなだ首相に就任し現在2期目。お父さんもカナダの首相でした。
4. カナダの主要な政党:
- カナダには、さまざまな政党(party)があり、それぞれ異なる価値観や政策を代表しています。主要な政党には以下があります:
- 自由党(Liberal Party):社会的プログラムや環境保護、多文化主義などを支持する、比較的左派的な(Left Wing)政党です。
- 保守党(Conservative Party):低税制、個人の責任、強い国防を重視する、比較的右派的(Right Wing)な政党です。
- 新民主党(NDP):社会的正義、労働者の権利、医療や教育の改善を重視する、比較的左派的(Left Wing)な政党です。
- ブロック・ケベコワ(Bloc Québécois):主にケベック州の利益を代表し、フランス語文化と言語の保護を目指し、時にはケベック独立を提唱する政党です。
- 緑の党(Green Party):環境問題、持続可能性、気候変動への対策に焦点を当てる政党です。
- 少数党(Minority Parties):その他にも小さな政党がいくつかありますが、これらが主に議席を獲得する政党です。
5. 選挙と投票(Elections and Voting):
- カナダでは、連邦選挙(Federal Elections)が最低でも4年に1回行われます。カナダの国民は、**議会議員(MP - Members of Parliament)**を選出するために投票します。
- カナダは**単純小選挙区制(First-Past-the-Post)を採用しており、各選挙区で最も多くの票(votes)を獲得した候補者(candidates)が議席(seat)を得ます。政府を形成するためには、政党が過半数(majority)(170席以上)**の議席を獲得する必要があります。
- 18歳以上のカナダ市民は投票権(the right to vote)を持っています。投票権はカナダの民主主義(democracy)の根本的な権利です。
2025年9月にカナダで連邦選挙が行われます。過半数の議席数を確保した政党の党首が次の首相になります。
6. 法律制度(Legal System):
- カナダの法制度(Legal system)は、主にイギリスのコモン・ロー(Common Law)に基づいています(ケベック州では民法(Civil Law)を使用)。これは、すべての市民に公平な裁判を提供することを目的としています。
- カナダ最高裁判所(The Supreme Court of Canada)は国の最高裁判所であり、その決定は最終的なものです。憲法(constitution)に関わる重要な法的問題などを決定します。
7. カナダの憲法と権利章典(チャーター):
- カナダ憲法(Canada's Constitution)は、政府(government)の仕組みや市民(citizen)の権利について定めた最も重要な法律です。
- **カナダ権利章典(Charter of Rights and Freedoms)**は、憲法(constitution)の一部であり、表現の自由(freedom of expression)、集会の自由(the right to assemble)、公正な裁判を受ける権利(the right to a fair trail)など、基本的な権利(fundamental rights)を保証しています。
8. 先住民(Indigenous)の権利と問題:
- カナダの先住民(ファースト・ネイション、メティス、イヌイット)は、独自の権利と文化的伝統を持っています。多くの先住民コミュニティは、土地の権利(land right)や自治(self-governance)、社会的な改善(social improvements)を求めて戦っています。
- 真実と和解委員会(Truth and Reconcilliation Commission)は、カナダの歴史的な住宅学校問題(Residential School System)から生じた先住民(Indigenous people)に対する不正を扱い、癒しと和解を促進するための取り組みです。
先住民の文化や歴史などについては公立の学校教育のカリキュラムに含まれています。
9. カナダの重要な歴史的出来事:
- カナダの建国 (Confederation)(1867年):カナダは1867年7月1日に、オンタリオ、ケベック、ニューブランズウィック、ノヴァスコシアの4つの州が集まって、イギリス北アメリカ法(British North America Act)に基づき国として成立しました。これはカナダデーとして祝われています。
- 憲法のパトリアション(1982年):カナダは完全にイギリスから憲法を引き渡された 1982年に、**カナダ権利章典(Charter of Rights and Freedoms)**を含む憲法(Constitution)を改正しました。
10. 現代のカナダ政治の問題:
- 気候変動と環境(Climate Change and Environment):気候変動(Climate Change)への対応、温室効果ガス排出削減(Reducing greenhouse gas emissions)、自然資源の保護(protecting natural resources)などが重要な政治的課題(political issues)となっています。
- 先住民の権利(Indigenous Rights):先住民コミュニティとの関係改善、適切なリソースの提供、歴史的な不正の是正が続けられています。
- 医療:ユニバーサルヘルスケア(Healthcare)の提供、待機時間やケアの質の改善が重要な問題です。
- 経済政策(Economic Policy):税制(Taxexs)、社会プログラム(Social programs)、強い経済(strong economy)を維持するためのバランスが問われています。
11. カナダの象徴と伝統:
- カナダの国旗(National flag):カナダの国旗には赤いメープルリーフが描かれており、カナダの自然遺産(natural heritage)を象徴しています。
- 国歌:**「オ・カナダ(O Canada)」**はカナダの国歌(National Anthem)で、公的な行事(official events)や公式の儀式(official ceremonies)で歌われます。
- 国会議事堂(Parliament Hills):カナダの連邦政府の所在地で、オタワにあります。ここでは、下院(House of Commons)と上院(Senate)が会合を開きます。
まとめ:
- カナダは立憲君主制(Constitutional Manarchy)で、議会制民主主義(Parliamentary Democracy)を採用しています。君主(Monarch)は象徴的な役割を果たし、実際の政治権限は選挙で選ばれた首相(Prime Minister)と政府(Government)が担います。
- カナダの議会(Parliament)は**下院(House of Commons)(選挙で選ばれた議員)と上院(Senate)(任命された議員)**の二院制(bicameral)です。
- カナダにはいくつかの主要な政党(party)があり、選挙(election)を通じて国民が政府(government)を選びます。
- 先住民の権利(indigenous Right)や気候変動(climate change)など、現代のカナダで重要な政治的課題(political issues)があります。