「見て、ロブスターがいたよ」——カナダ高校留学で、離れても親子はつながっている

ある日、カナダで暮らす子どもから、一枚の写真が届きました。スーパーの水槽のなかで、はさみを輪ゴムでとめられた、生きたロブスター。「見て、こんなのいたよ」。ただ、それだけのメッセージでした。

なんでもない一枚です。けれど私は、その写真をしばらく見つめていました。

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親がいちばん怖いのは、英語でもお金でもない

カナダ高校留学のご相談を受けていると、保護者の方が口にする不安は、たいてい英語のこと、費用のことです。でも、もっと奥に、なかなか言葉にされない不安があります。

「こんなに遠くへ、まだ子どもなのに、ひとりで行かせて、本当に大丈夫なのか」。

親元を離れて、海を越えて暮らす。その心細さは、送り出す親のほうが、よほど強く感じるものかもしれません。私自身、三人の子をカナダの学校に通わせている親です。だから、その気持ちは痛いほどわかります。きれいごとで「大丈夫ですよ」とだけ言って済ませたくはありません。

離れてみて、気づいたこと

それでも、実際に子どもを送り出してみて、気づいたことがあります。

距離は、親子のつながりを切りません。むしろ子どもは、新しい世界で見つけたものを、ちゃんと親に見せたくなる。「見て、ロブスターがいたよ」。あの一枚は、子どもが今も私と世界を分かち合おうとしている、その証拠でした。

そして、もうひとつ。離れた子どもは、想像していたよりずっと速く育っていきます。自分の足で歩き、自分の目で見て、自分で決める。日本にいたら、まだ親が先回りしてやってあげていたことを、向こうでは自分でやるしかない。その積み重ねが、子どもを静かに変えていきます。

スーパーは、子どもが育つ場所の縮図

私はよく「環境が変わると、人は変わる」とお話しします。

カナダのスーパーは、その縮図のような場所です。棚に並ぶ商品名は、ぜんぶ英語。日本では見たことのない食材や、店先で売られている園芸の鉢。教科書を開かなくても、買い物そのものが学びになります。値段を見て、日本と比べて、高いか安いかを肌で感じる。レジで店員さんと言葉を交わす。その一つひとつが、生きた経験です。

留学とは、英語を覚えることだと思われがちです。でも本当に手に入るのは、もっと大きなもの——自分で生きていく力です。ロブスターの水槽の前で立ち止まり、写真を撮って親に送る。その何気ない行動のなかに、子どもが世界へ踏み出していく姿が、たしかにあります。

それでも、正直にお伝えしたいこと

もちろん、いいことばかりではありません。

慣れない土地で、言葉に詰まる日もあるでしょう。物価も、日本とは違います。だからこそ私たちは、「どこへ行かせたいか」ではなく「その子とご家庭に、どこが合うか」を一緒に考えます。地域によって、暮らしやすさも、かかる費用も変わります。お値打ちに、けれど安心して過ごせる場所は、カナダのなかにちゃんとあります。

今すぐ、決めなくていいんです。

まずは、こんな「なんでもない一枚」から、お子さんがカナダで過ごす日々を、少しだけ想像してみてください。その想像が、いつか一歩を踏み出すきっかけになれば、私たちはいつでもお話を聞きます。

▶ 動画:「子から届いたカナダ」第1話 スーパーマーケット編 — ここに埋め込み

キャタリストカナダ 水谷

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この記事を書いた人

カナダ・ウィニペグ在住。株式会社キャタリストカナダ代表。1998年、英語ゼロでカナダへワーキングホリデー渡航。2004年、28歳で仕事を辞め妻とともにハリファックスへ語学留学。英語教師資格CELTA取得・TOEIC935点。2007年創業以来、カナダ高校留学・語学留学・サマーキャンプの支援を続けています。自身の3人の子どもたちもカナダの学校に通っています。現地在住だからこそ伝えられるリアルな情報を、保護者・学生・社会人の皆さんにお届けします。

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