全寮制コラム

全寮制留学の費用は高すぎる?──”塾代込み”と”差額の活かし方”という発想

水谷通孝

カナダ・ウィニペグ在住。カナダ高校留学エージェントとして20年以上の実績を持ち、自身の3人の子どもたちもカナダの学校に通っています。現地在住の立場から、費用・学校・生活の最新情報を直接お伝えします。

カナダの全寮制高校の費用をはじめてご覧になった親御さんの多くが、最初に感じるのは「思っていたより高い」という驚きかもしれません。年間の総額を見て、ためらってしまうお気持ちは、とてもよく分かります。

ただ、私は現地で学校を視察するなかで、「この費用には、日本の感覚では見えにくい”中身”が含まれている」と感じる場面が何度もありました。今日は、全寮制の費用を少し違う角度から——「塾代込み」と「差額の活かし方」という2つの発想から——考え直してみたいと思います。

具体的な相場や内訳(後見人費用や毎月の諸費用など、見落としがちな費用まで)は全寮制の費用の相場・内訳ガイドにまとめています。ここでは“高い・安い”の捉え方をお話しします。

発想① Study Hall は”塾代”が含まれている

日本では、多くのご家庭が「学校の授業料」とは別に、塾や予備校の費用を払っています。月謝、季節講習、教材費……合計すると、年間で決して小さくない金額になります。

カナダの全寮制には、この”塾にあたる部分”が、生活の中に組み込まれています。

私が2026年6月に視察したフルフォード・アカデミーでは、放課後に「Study Hall」という学習時間(3時45分から4時45分)があり、これは全員参加が必須でした。さらに、宿題や課題の提出が追いつかない生徒には、夜の午後7時から9時までの2時間、もう一度 Study Hall の時間が用意されていて、こちらも必須参加です。

面白いのは、その設計です。生徒たちは「夜の自由時間がほしい」から、放課後のうちに一生懸命終わらせようとする。罰として勉強させるのではなく、本人の「自由時間がほしい」という気持ちをうまく使って、自分から机に向かう仕組みになっているのです。

つまり全寮制の費用は、「授業料」だけではありません。授業+毎日の管理された学習時間(=塾にあたる部分)+生活+後見人サポートが、ひとつにまとまった金額なのです。そう捉えると、額面の見え方が少し変わってこないでしょうか。

費用だけでなく寮での生活面が気になる方は、全寮制の相部屋で孤立しない?現地で見た留学生たちの姿もあわせてご覧ください。

発想② ”差額”をどう活かすか

もうひとつ、お伝えしたい発想があります。それは「差額をどう活かすか」です。

全寮制と一口に言っても、費用には幅があります。たとえばフルフォードのような学校は、世界的に名の知れたトップ層の本格的な全寮制と比べると、年間の費用を抑えられるケースがあります。(※具体的な差額は、ご検討の学校によって変わります)この大きな理由は施設です。名門全寮制高校には、大きな体育館、トレーニングジム、図書室、そして学校によってはアイスホッケーのリンクもあります。このような施設がないことが、フルフォードの費用にきちんと反映されています。

このとき、「安いほうを選んで節約できた」で終わらせるのは、少しもったいないと私は思います。浮いた差額を、お子さんの成長に”再投資“できるからです。

その有力な使い道が、夏のプログラムです。

カナダの学校は9月から始まり、6月末で1年が終わります。2月始まりの「1年プログラム」などでは、学年と学年のあいだに7月・8月という期間が生まれます。実は、高校プログラムの後見人としての責任は6月で終わるため、未成年のお子さんがこの夏のあいだ、一人でホームステイを延長することはできません。

そこで、夏の語学プログラムやサマーキャンプ(それぞれ独自の後見体制を持つもの)が、この期間を埋める自然な”橋渡し”になります。全寮制で抑えた差額をこの夏のプログラムに回せば、お子さんは1年を通して、途切れることなく英語と経験を積み重ねられます。

この夏の橋渡しになるサマープログラム・キャンプの一覧はこちらです。

「安い学校」ではなく「賢い配分」

ここで大切なのは、「安い学校=劣る学校」ではない、ということです。

費用の高い・安いではなく、お子さんの目的に合わせて、お金をどこに配分するか。1年目は手厚い学校でしっかり土台をつくり、浮いた分を夏や次のステップに回す——こうした設計ができると、同じ予算でも、お子さんの伸び方は大きく変わります。

親にとって、留学は決して小さな出費ではありません。けれど私は、これほど確かな”投資”はないとも思っています。大切なのは、その投資を「支出」として身構えるのではなく、お子さんの一生に効く配分として、賢く設計することです。

最後に

フルフォード・アカデミーの費用の内訳や、その金額に含まれているサポートの詳細は、少人数・全寮制フルフォードの学費とプログラムはこちらでご確認いただけます。

「うちの予算で、どんな組み合わせ(学校+夏のプログラム)が組めるだろう」と感じられた方は、ぜひ一度ご相談ください。お子さんの目的とご予算にあわせて、費用の配分を一緒に設計させていただきます。

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カナダ・ウィニペグ在住。カナダ高校留学エージェントとして20年以上の実績を持ち、自身の3人の子どもたちもカナダの学校に通っています。現地在住の立場から、費用・学校・生活の最新情報を直接お伝えします。

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