
「せっかくなら、新しくてきれいな学校がいい」
学校選びのご相談で、こうおっしゃる留学生の方は少なくありません。カナダの公立高校には、校舎が50年以上前に建てられた学校も多いからです。
BC州オカナガン地方のウエストケロウナに、2027年9月、まったく新しい公立高校が開校します。George Pringle Secondary School(ジョージ・プリングル高校)です。
先に結論をお伝えします。
- 2027年9月入学の留学生の受付がすでに始まっています。ただし入学できるのはGrade 9と10だけです
- 学校は毎年1学年ずつ増え、最終的にGrade 9〜12の高校になります
- 新しい校舎と、開校メンバーとして学校をつくっていく経験は、この学校にしかない魅力です
- 一方で、上級生がいない・実績がまだない、という新設校ならではの注意点もあります
このページでは、学校の基本情報と、新設校を選ぶときに知っておいていただきたいことをまとめます。
学校の基本情報
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 学校名 | George Pringle Secondary School |
| 教育委員会 | Central Okanagan Public Schools(SD23) |
| 所在地 | 3770 Elliott Rd, West Kelowna, BC |
| 開校 | 2027年9月 |
| 2027-28年度の学年 | Grade 9・10のみ(以後、毎年1学年ずつ追加) |
| 定員 | 1,200人規模(数年かけて生徒数が増えていく計画) |
| プログラム | 英語課程・フレンチ課程 |
ウエストケロウナは、オカナガン湖をはさんでケロウナ市の西側にある町です。ケロウナ中心部とは湖にかかる橋でつながっています。
学校の周りには、買い物のできるお店やレストラン、スターバックスなどがあります。バスの主要な乗り換え拠点も近く、放課後や週末にバスで町に出やすい立地です。
新しい校舎と設備

教育委員会の紹介資料には、次のような設備が挙げられています。
- 大きな音楽・舞台用の劇場
- 屋内体育館2面
- 技術系の大きな実習室(ショップ)3室
- 各種スタジオ・教室・実験室
- 階段状のラーニングスペースと、屋外で学べるスペース
- フルサイズのグラウンド2面
- 先住民の文化を学ぶためのスペース

多くの教室からオカナガン湖が見える設計です。冷暖房には地熱を使う、環境に配慮した校舎になっています。
校名は、この地域で牧師として慕われ、第二次世界大戦中に亡くなったGeorge Pringle氏に由来します。同じ場所には1949年から同じ名前の学校があり、その敷地を新しい高校として生まれ変わらせたものです。
開校1年目は、Grade 9と10だけ
ここが、この学校を検討するときにいちばん大切な点です。
2027年9月の時点で、学校にいるのはGrade 9と10の生徒だけです。Grade 11は2028年9月、Grade 12は2029年9月にできる予定です。
BC州の学年は、生まれた年(1月〜12月)で決まります。2027年9月の場合、目安は次のとおりです。
- Grade 9:2013年生まれ
- Grade 10:2012年生まれ
日本の学年でいうと、おおむね中学2年生から高校1年生にあたります。4月〜12月生まれか1〜3月生まれかでずれるので、お子さんの学年はご相談のときに一緒に確認します。
2027年9月の時点では、Grade 11・12の生徒はこの学校に入れません。日本の高校2年生前後の年齢で、半年や1年の留学を考えている場合は、同じ学区の別の学校が候補になります。
Grade 10で入学すると、第1期の卒業生になれる
反対に、Grade 10で入学して卒業まで在籍すれば、2030年6月にこの学校の最初の卒業生になります。Grade 9で入学した場合は、2031年6月の卒業です。
BC州の高校卒業に必要な単位は、どの公立高校でも同じです。新設校だから卒業しにくい、ということはありません。卒業要件はBC州の教育制度・卒業要件にまとめています。
新設校を選ぶ、ということ

新しい学校には、ほかの学校にはない良さがあります。同時に、新しいからこその注意点もあります。どちらも知ったうえで選んでいただきたいので、正直にお伝えします。
良いところ
全員が「新入生」から始まる。生徒も先生も、みんなが新しい学校に来たばかりです。古い上下関係やできあがった仲間の輪がないので、留学生も最初から輪に入りやすい環境です。
クラブや行事を、自分たちでつくれる。開校直後の学校では、クラブや生徒会、学校行事を生徒と先生が一緒に立ち上げていきます。「あるものに参加する」ではなく「ないものをつくる」経験は、大人になってから語れる本物の経験になります。
新しい設備で学べる。劇場、体育館2面、実習室、湖の見える教室。設備の新しさは、毎日の気持ちに影響します。
日本人が多い環境ではない。開校したばかりの学校なので、日本人の留学生が固まっている状況はありません。英語で過ごす時間を多く取れます。
注意したいところ
上級生がいない。Grade 11・12の先輩がいないので、進路の相談ができる先輩や、上級生のスポーツチームはしばらくありません。
実績がまだない。卒業生の進学先や、クラブ活動の成績といった実績は、これからつくられていきます。
選べる科目やアカデミーは、開校後に分かる部分がある。同じ学区の歴史ある学校には、野球・サッカー・ホッケーなどのアカデミー(授業として受けられる専門プログラム)があります。この学校でどんなアカデミーや選択科目が用意されるかは、確認してご案内します。
「特定のスポーツのアカデミーで練習したい」「上級生の部活に入りたい」というはっきりした目的があるなら、歴史のある学校の方が向いている場合があります。
同じウエストケロウナの Mount Boucherie との違い
ウエストケロウナには、1975年開校のMount Boucherie Secondaryがあります。George Pringle は、この学校の生徒数が増えすぎたことをきっかけにつくられました。
| George Pringle | Mount Boucherie | |
|---|---|---|
| 開校 | 2027年 | 1975年 |
| 2027-28年度の学年 | Grade 9・10 | Grade 9〜12 |
| 校舎 | 新築 | 歴史のある校舎 |
| アカデミー | 開校後に確認 | 野球・サッカー・ホッケー・ゴルフなど多数 |
| 向いている子 | 新しい環境で、学校づくりから関わりたい子 | 決まった専門プログラムで打ち込みたい子、上級学年から入る子 |
たとえばMount Boucherieには、年$250で入れるベースボールアカデミーがあります。やりたいことが決まっているお子さんにとっては、こうしたプログラムの有無が学校選びの決め手になります。
ほかのオカナガンの町との比較はオカナガン地方の高校留学ガイドをご覧ください。
費用と出願について
留学費用(授業料・ホームステイ費など)は教育委員会で決まっていて、学区内のどの学校に通っても同じです。金額はセントラルオカナガン公立学校(SD23)のページをご覧ください。
出願は教育委員会に対して行います。手続きの流れは入学手続きの始め方にまとめています。新設校は開校年の枠が限られることがあるので、2027年9月の入学を考えている場合は、早めにご相談ください。
よくある質問
Q. 2027年9月に高校2年生の年齢になります。George Pringleに入れますか? A. 開校1年目はGrade 9と10だけなので、Grade 11にあたる年齢では入れません。同じウエストケロウナのMount Boucherieなど、学区の別の学校をご提案します。
Q. 開校が遅れることはありませんか? A. 教育委員会は2027年9月の開校に向けて、完成間近と案内しています。万一の変更があれば、すぐにお知らせし、代わりの学校も含めてご相談します。
Q. 日本人はいますか? A. 新しく開校する学校なので、日本人の留学生がすでに多くいる状況ではありません。開校後の留学生の人数は、確認してご案内します。
Q. 半年だけの留学でも入れますか? A. Grade 9・10の年齢であれば、半年の受け入れについても教育委員会に確認してご案内します。
Q. 卒業まで在籍できますか? A. できます。学校は毎年1学年ずつ増え、2029年9月にGrade 12までそろう予定です。Grade 10で入学すれば、2030年6月に第1期の卒業生になります。
学校選びは、お子さんのお話から
新しい学校は、それだけで魅力的に見えます。けれども、新しい校舎が合うお子さんもいれば、歴史ある学校の専門プログラムが合うお子さんもいます。
留学プランで大切なのは、パンフレット(学校情報)からのスタートではなく、プロフィール(留学生の詳細)からのスタートです。留学を希望されるお子さんについて詳しくお話をうかがい、学校の新しさとそれ以外の部分のバランスを取りながら、ベストの選択をお手伝いします。
「新しい学校で、ゼロから始める経験をさせたい」——そのお話をお聞かせください。
学校公式サイト(参考):Central Okanagan International Education
